とよた世間遺産(3)「宇都宮三郎墓所」

宇都宮三郎は、幕末から明治にかけて活躍化学技術者の先駆けともいうべき人物です。

「化学」という言葉を公式に採用させ、セメントの国産化や炭酸曹達の製造や、

竈の改良、醸造法の改良などなど、西洋の技術・学術を日本の実地に応用し、

日本の化学技術の基礎を築いた一人です。

その宇都宮三郎の墓は、豊田市の幸福寺にあります。

実は宇都宮三郎は三河神谷氏の子孫であり、先祖ゆかりの地に自ら墓所を定め、

生前に墓も準備していました。

そして、死に臨んでは特殊な棺桶をつくり、「33年後に開けてみよ、死んだときと同じ姿でいるだろう」と

自らの遺体を防腐処理の実験にするようなことをしています。

没後100年を経た今も、いまだに遺体は掘り起こされていませんが、

明治という時代を化学分野から築いた偉大な人物の眠る場所として、そして、

その最後の実験の行方が気になる、オモシロいところです。

なお、宇都宮三郎の隣には奥方のお墓が並んでおり、

夫妻の墓所の一段上には、神谷氏祖先の墓が整備されています。

また、墓所の手前に据えられた1対の常夜灯は、

宇都宮三郎に恩義を感じていた半田亀崎の醸造家たちが寄付したものです。

 (遺産種別:モノ)

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2025年

2月

01日

2月の活動日のお知らせ

2月の活動日のお知らせです。

 

日時:2月9日(日)、2月22日(土)

   いずれも午前10時から午後4時頃まで

場所:寿ゞ家・百年庭園(豊田市足助町本町15ほか)

内容:寿ゞ家再生プロジェクト作業、百年庭園整備

   (寿ゞ家の食器洗い大会も)

その他:2月8日から3月9日までの期間は、足助の町並みで「中馬のおひなさん」が開催されています。

    寿ゞ家再生プロジェクトの作業とともに町めぐちりもお楽しみください。

    また、参州足助寿ゞ家界隈芸術祭の実行委員会を2月22日(土)午後6時30分から行います。

    こちらも、アートやイベントの作り方に興味のある方など気軽に御参加ください。

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